派遣に関することについて(3)
日本では、アメリカと違って仕事の仕方などを契約書で詳しく書く慣習がないので、書かれていないことでも命じられたら断れないことが少なくありません。対策としては、派遣元も派遣先も信用できないと考えて、契約内容については文書で細かく確認すること、自分の就労の記録をきちんと残しておくこと、相手の不当な言い分についても正確なメモを残すことなどが必要です。また、万一の時には、使用者の契約違反や法違反の責任を、労働基準監督署や裁判所などで追及するという割り切った考え方も必要になります。
派遣はきわめて不安定で孤立した雇用形態です。目的をしっかりと持って、職業能力や契約意識が十分であることが、通常の雇用よりも必要になります。そうでなければ働いた後にいろいろと不満が残る場合があります。派遣会社の言い分にごまかされず自分を守るためには、労働基準法や派遣法などについて深い知識を持つことが必要です。日頃から相談できるところや、労働弁護士などを探しておくことが望ましいといえます。
派遣労働者であっても、何かあった時の保険として、労働組合に加入しておいた方がよいといわれており、各地の地域組合では、派遣労働者の加入も受け入れています。
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